バージンバイク
キャラクター&歴史

熟成に熟成を重ねた
オールラウンドモデル

アプリリアのペガソ650シリーズはオフロードバイク的なアップポジションにオンロード向けのタイヤやホイールの組み合わせたバイクで、これはヨーロッパで良く見られるスタイルだ。ペガソ650シリーズはデビューして15年以上、年を重ねるごとにルックスだけでなく装備や性能面での見直しが行われた熟成に熟成が重ねられたモデルと言えるだろう。

 

今回試乗したペガソ650ストラーダは、前モデルであるペガソ650i.eからモデルチェンジを受けた最新のモデル。ツーリングを意識した大き目のカウルはストリートにあわせてシェイプアップされ、タイヤサイズはデュアルパーパス的なフロント19インチ、リア17インチから前後17インチのキャストホイールに変更。明確にオンロード色を強めている。また、パワーユニットは従来どおり単気筒エンジンを搭載しているが、わずかに排気量をアップさせて出力を向上。歴代シリーズでもっともハイパフォーマンスなスペックに仕上がった。イタリア語で「道」という意味持つ、ストラーダという名前を与えられた新生ペガソが、日本の道でどのような実力を見せてくれるのか、早速試してみたい。

特徴

個性的なルックスに隠された
使いやすさと親しみやすさ

車輌詳細ライト一体型カウルが個性的なペガソ650ストラーダは、コンパクトに仕上げられた車体が特徴だ。またがってみて驚くのがシート高の低さだろう。780mmというシート高と、単気筒エンジン搭載モデルならではのスリムさで足つきは良好。身長174cmの筆者だと両足が余裕でついてしまうほどだ。オフロードバイクのようなポジションのため足が届きにくいように見えてしまうが、またがってしまうと安心感のあるポジションを実感できる。日常の使い勝手という面でも、ペガソは充実の装備を持っている。モノサスペンション、アップタイプマフラーを採用しながらも、シート下にはレインウェアとペットボトル程度なら入る収納スペースを備えるほか、タンク上部に便利なフロントコンパートメントを用意。高速道路の通行券や携帯電話などの小物の収納に便利だ。コンパートメントはハンドル側に設置されたスイッチで開けられるため、スピーディな出し入れが可能。また、多機能メーターはハンドルにあるコントローラーで操作できるようになっており、距離や燃費、時間なども手軽にチェックできる。特徴的なルックスにばかり目が行きそうになるが、日常シーンでの使い勝手のよさ、という点でも注目すべきモデルだ。走りに関する装備についても抜かりは無く、ザックス製のアジャスタブルリアサスペンションやブレンボ製の前後のブレーキを採用。メーカーオプションではアクラポヴィッチのスリップオンエキゾーストも設定されている。660ccの単気筒エンジンもこれまでのペガソシリーズの中で最もパワフルなスペックとなっており、スポーティな素質も十分。個性的なルックスと高い利便性、そして魅力的なスポーツ要素が一体となったマルチなパフォーマンスを感じさせる1台だ。

ポイント

見やすくて使いやすい
多機能デジタルメーター

スピードはデジタル、タコメーターはアナログの視認性の良いメーター。マルチディスプレイはトリップやオドメーターだけでなく、燃費計や平均速度のほか、電圧などの車輌状態の確認機能を持っている。

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ポイント

余裕あるシート下収納スペース
メンテナンス性も良好

シート下には大型の荷物収納スペースがあり、レインウェアやペットボトルなどが収納可能。少々かさばるものでも大丈夫。また、バッテリーと車載工具はアクセスしやすいように配置されている

ポイント

高速道路走行時にも便利な
フロントコンパートメント

タンクの上部にはハンドルのスイッチでオープンするフロントコンパートメントが用意されており、小物や高速道路の通行券を収納可能。料金所通過などの煩わしさが大幅に軽減される。

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ポイント

足つき抜群のシート高と
疲れにくいポジション

長距離を走行しても疲れにくい適度な硬さのシートは好印象。780mmという低いシート高のため足つきは抜群に良い。174cmの筆者でも余裕で両足が付くほど。女性でも安心だ。

試乗インプレッション

誰にでも楽しめる高バランスが
日常を「ファン」に演出

車輌詳細 全身で感じる楽しさ、と言えばいいのだろうか。ペガソ650ストラーダの走りには、どこまでも「ファン」が詰まっている。一度エンジンに火を入れて走り出せば、どのステージにおいてもペガソはライダーのコントロールに従順で、躍動感のあるライディングを楽しませてくれる。DENSO製のEFIのレスポンスは過敏すぎず、それでいてダルな部分がないため、街中から高速道路まで安心してスロットルを開けられる。特にパーシャル特性は秀逸で、高速道路での時速100km、4000rpmをキープしているときの快適さは抜群。この道がいつまでも続けばいいと思うほどだ。また、サスペンションはダイレクト感がありながらもハード過ぎない設定となっており、路面情報を的確に伝えてくれる。扱いやすいスロットルレスポンスとしなやかに路面を捉える足回りは、はじめて走るワインディングでも安心で、まるで自分が上手くなったかのように感じてしまう。

 

車輌詳細そして、何よりもペガソは疲れない。朝からずっと走り続けていてもまだ走りたくなるほどだ。確かに、絶対的な速度やコーナリング性能では最新スポーツにはかなわないし、ツアラーモデルのような圧倒的な快適性があるかというとそうではない。しかし、バイクに求められる走行性能がバランスよく配分されているため、走る道を選ばずに楽しむことができるのだ。手元で操作できるメーターやスイッチ一つで開くコンパートメントも疲労軽減に効果的で、スムーズに料金所を通れるし、車輌の状況も一目でチェックできる。バイクのテイストから使い勝手まで、すべてにおいてストレスフリー。あらゆる面でバランスのとれた高性能が、バイクに乗る時間のすべてを楽しさで満たしてくれる…これこそペガソ650ストラーダの真骨頂だろう。

こんな方にオススメ

ストリートからロングツーリングまで
シーンと乗り手を選ばないマルチプレイヤー

ペガソ650ストラーダが得意とするステージは幅広い。通勤、通学などの街中をメインとした使い方にも応えるし、日曜にワインディングを満喫するのも面白い。もちろん、ツーリングでも楽しい道程を約束してくれる。1台のバイクでいろいろと楽しんでみたいライダーにはとって、ペガソ650ストラーダは最良の選択肢と言えるのではないだろうか。数値的な速度やサーキットレベルのパフォーマンスを求める場合は物足りないかもしれないが、毎日の生活でバイクを楽しむならこのクラスのモデルは最適だ。その中でもペガソ650ストラーダは収納の多さや取り回しの良さなど使い勝手の面で多くのアドバンテージを持っている。バイクで「走る楽しさ」を重視するライダーに是非おすすめしたい1台だ。

総合評価

いつまでも乗っていたくなる
ベストサイズのパフォーマンス・モデル

バイクはスペックだけではない、という言葉がある。これはまさにペガソにも当てはまる言葉。数字だけでは測れない面白さがこのバイクの最大の魅力だ。適度なサイズに使いきれるエンジンパワー、視界のよいポジションを持つモデルは他にも存在する。そこにワインディングが面白くなる足回りと、ライダーをわずらわせない利便性が加わっているところにペガソ650ストラーダの強みがある。快適で走ることだけに集中できるため、どこまでも走っていきたくなってしまうバイクだ。事実、試乗では予定した以上に走行距離が伸びたほどだ。ペガソ650ストラーダはどちらかというと、豪華ではなくシンプルなモデル。それだけにバイクが持つ「走る楽しさ」を実感しやすいのかもしれない。混雑する街中から山間のワインディングロード、ひたすらに走る高速道路まで、等しく「楽しい」と感じられるバイクとなると、そう多くはないだろう。ペガソ650ストラーダはそれに該当する稀有なモデル。ベストサイズ、ベストパフォーマンス、このバイクにはそんな言葉こそふさわしい。

PEGASO 650 STRADA

モデルイメージモデルチェンジで前後17インチホイールを採用したアーバンスーパーモタード。スポーティなライディングを楽しめるだけでなく、日常で便利なユーティリティ性を備えたオールグラウンドなパフォーマンスをもつ。

DATA--

■エンジン=水冷4サイクル単気筒 659cc
■最高出力=37kw/6,250rpm ■最大トルク=61.31Nm/5,200rpm
■価格=¥890,000(税込)
「PEGASO 650 STRADA」の詳細情報を見る(バイクブロス)

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Bros.Editorial Team

Bros.Editorial Team

バイクブロス発行各誌の編集部から、乗りたがりクンたちが結集! 写真の4人を中心に、メンバーが自在に増殖するアメーバ的チームだ。みんなで乗って遊んで、今回はむーやん(右上)が担当。