バージンバイク
キャラクター&歴史

最新技術で生み出された
スポーツネイキッド

最近、ネイキッドバイクが熱い。特に2008年に入ってからはその傾向が顕著で、国内外のメーカーが600〜800cc前後の、いわゆる中間排気量クラスに多数のモデルを投入してきている。そして、どのモデルにも共通するキーワードは「スポーティ」。日常での使いやすさだけでなく、「走り」を重視したバイクが最新のトレンドだ。今回紹介するSHIVER(シバー)750は、この最もホットなカテゴリに投入されたスポーツネイキッド。新開発の水冷4ストロークDOHC4バルブ90°Vツインエンジンを搭載し、エンジンのマネジメントはライド・バイ・ワイヤという新時代のシステムが採用されている。これはスロットルの開閉を電子制御技術でコントロールするもので、エンジン回転数やギア比、ギアの選択、気圧、アクセルグリップを開閉する速度などからコンピュータが出力を調整し、常に最適な燃料噴射を行うもの。また、750ccという中間排気量はこれまで同社ではラインアップされていなかった排気量で、アプリリアのこのモデルに対する力の入れ方をうかがい知ることができる。新エンジン、新技術、ミドルクラスへの新挑戦と、「新」尽くしのSHIVER750がどのようなパフォーマンスを発揮するのか、早速体験してみたい。

特徴

最新技術が詰め込まれた
スタイリッシュボディ

車輌詳細人目を引くデザイン、というのはSHIVER750のようなバイクにこそ使いたい言葉だ。逆三角形型のヘッドライトに、エッジの効いたシャープなフォルム。隅々まで力のみなぎるようないでたちは、停めているだけでも衆目を集める個性を持っている。車体のアクセントとしても効果的なゴールドカラーのフレームは、世界を戦うスーパーモタードSXVからのフィードバッグによって設計されたもの。しなやかなトレリス鋼管と剛性のあるアルミ鋳造サイドメンバーを、高強度ボルトで連結したハイブリッド構造となっている。見た目の派手さに気をとられがちだが、走りのスポーツネイキッドの背骨として妥協のないクオリティだ。サスペンションはアルミ製スイングアームとフレームをダイレクトにつないだものを採用。ブレーキにはフロントにラジアルマウント対向4ポッドキャリパーをダブルで備えており、ストッピングパワーも十分だ。

 

そして、何よりSHIVER750を特徴づけるのは、ゴールドのフレームの奥に詰め込まれた最新のテクノロジーだ。新開発の水冷90°Vツインエンジンは、このモデルのためにアプリリアが設計しピアジオが生産したもので、95ps/9,000rpmを発揮する。スペック自体は飛びぬけた数値ではないが、これに組み合わせられるエンジンマネジメントシステム「ライド・バイ・ワイヤ」が大きな目玉だ。スロットル開度や各種走行条件を読み取り最適な燃料噴射を行うこのシステムは、手元のスイッチで出力特性を3段階に調整することが可能。ハードな走行に向けたスポーツモード、一般走行向けのツーリングモード、雨天時に使えるレインモードが用意されている。スタイリッシュなルックスの中に秘められた高性能と最新技術、これこそがSHIVERの大きな魅力だ。

ポイント

他のネイキッドと差をつける
個性的なルックスのヘッドライト

まず人目を引くのが個性的なヘッドライトまわり。逆三角形の異径タイプは類似のモデルが少なく、SHIVER750の存在を強烈に印象付ける。フロントから流れるラインも鋭く、ルックス面でのアピール度は抜群。

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ポイント

デザインと使い勝手を両立
タンデムグリップ付きシート

アップマフラーに絞り込まれたテールカウルに対して、違和感の無い形状のリアアシストグリップを採用。タンデムライドや荷物の積載に便利だ。個性的デザインの中に使い勝手の良さが織り込まれている。

ポイント

強力だが扱いやすい
ラジアルマウントのブレーキ

フロントブレーキには対向4ポットのラジアルマウントキャリパーをダブルで装着。マスターシリンダーもラジアルマウントを採用し、コントローラブルな特性となっている。レバーもちろん調整可能だ。

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ポイント

電子制御スロットル採用の
新開発のVツインエンジン

SHIVER750のために開発された水冷DOHC90°Vツインエンジンは、ライド・バイ・ワイヤシステムを採用。適度な出力とコンピュータ制御ならではの3モードセレクトで特性を変更できる。

試乗インプレッション

モード選択で特性を変更
ホットな走りと快適さを両立

車輌詳細 SHIVER750のエンジンに火を入れると、思いのほか迫力あるエキゾーストノートに驚かされる。ここ最近のモデルの中でも、かなり「やる気」を感じさせてくれるアイドリングだ。身長173cmの筆者にとって足つきは良好とはいえないものの、走り出せばアップライトなポジションもあいまって、特に気負うことなくライディングを楽しめる。ブレーキの効きやコントロール性は申し分なく、サスペンションはコシのある硬さだが疲れるようなハード設定ではなく、あくまでもスポーティでおさまるもの。ストリートからワインディングまで、特に不得手のないセッティングが、SHIVER750がスタンダードなネイキッドモデルであることを感じさせてくれる。ただ、高速道路の防風性については控えめなので、多用する場合はオプションのウインドスクリーンがあった方が良いかもしれない。

 

車輌詳細さて、最大の特徴でもあるライド・バイ・ワイヤだが、これが意外なほど通常のモデルと違和感がない。操作してみると、比較的軽いなというくらいだ。しかし、電子制御スロットルの本領は手元にあるモード切替スイッチを触ってこそ発揮される。エンジンを始動した直後は一番標準的なツーリングモードになっているが、これは街中から高速道路の巡航までカバーできるマイルドな出力特性が特徴。スロットルを急激に開けても暴れることなく、常にソフトランディングさせてくれる。しかし、スポーツモードに変更するとSHIVER750は大きく表情を変える。右手の動きに過敏なまでに反応するスロットル、まわすほどにあふれ出すパワーはまさにスポーツ。不意にスロットルを開けるとフロントが浮き上がりそうなほど、パワフルな乗り味に変身するのだ。高速道路での追い越しも瞬間的な加速で行え、胸のすくような加速フィールを楽しむことができる。日常に使いよいツーリングモードと、刺激的なスポーツモードという二面性の味付けは面白く、まったく乗り飽きない。最後にレインモードだが、これは今回雨が降らなかったので体験できなかった。ちなみに、切り替えたところツーリングよりさらに出力特性がやわらかくなったことを書き添えておく。

こんな方にオススメ

毎日乗りたくなる魅力を持つ
個性的なイタリアンネイキッド

ニューエンジンと最新技術を採用しているSHIVER750は、見た目よりもずっとフレンドリーなバイクだ。特にライド・バイ・ワイヤによるモード変更は便利で、ある意味2台のバイクを持っているかのような愉しみ方ができる。それほどまでのモード別のキャラクターが立っているのだ。イタリアンバイクというと趣味性が強く、ウィークエンドはともかく日常の足には向かないと思われがちだが、このシステムのおかげでSHIVER750は毎日使っても楽しめる素質を備えたと言える。毎日使うバイクとしてネイキッドを検討しているなら、SHIVER750はその選択肢に入れておきたい1台だ。

総合評価

バイクの進化を感じさせる
近未来的スポーツバイク

これまで、何にでも使えるネイキッド=国産ミドルクラスという感覚だったが、その認識は一度改めなおす必要があるかもしれない。SHIVER750はそれほどまでに「使える」バイクだ。特にツーリングモードの出来は素晴らしいモノ。適度にエモーショナルなテイストを感じさせ、ライダーを疲れさせない。スポーツモードのような激烈な加速も面白いが、いつも全開で走れない以上、普段使えるパフォーマンスというのもバイクにとって重要だ。ライダーが日常でもとめる要素と、非日常で求める要素を両立させたSHIVER750は、バイクの進化をライダーに感じさせてくれる。あと、特筆しておきたいのはルックスのインパクト。車中の子供から手を振ってもらえるカッコよさ、はなかなか得がたいものだ。見る人を引き付ける個性的な近未来デザインに、それにふさわしい最新技術。SHIVER750は一歩先行くスポーツネイキッドと呼べる1台かもしれない。

SHIVER 750

モデルイメージ新型Vツインエンジンと最新技術の「ライド・バイ・ワイヤ」を採用したスポーツネイキッド。手元のスイッチでエンジン特性を3モードで変更可能。日常の足からツーリング、スポーツ走行までそれぞれ使い分けて楽しむことができる。

DATA--

■エンジン=水冷4ストロークDOHC 4バルブ 90°V V型2気筒 659cc
■最高出力=95ps/9,000rpm ■最大トルク=8.25kg-m/9,000rpm
■価格=¥998,000(税込)
「SHIVER 750」の詳細情報を見る(バイクブロス)

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Bros.Editorial Team

Bros.Editorial Team

バイクブロス発行各誌の編集部から、乗りたがりクンたちが結集! 写真の4人を中心に、メンバーが自在に増殖するアメーバ的チームだ。みんなで乗って遊んで、今回はむーやん(右上)が担当。