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ドゥカティらしい スポーツバイクメーカーであるドゥカティが、サーキットではなくストリートでのスポーティさを突き詰めて作り上げたマシン、それがムルティストラーダだ。オフロードツアラー的なアップポジションには、スーパーバイク同等のサスペンション、ブレーキが組み合わされ、個性的なスタイリングとなっている。イタリア語では「ムルティストラーダ」、英語では「マルチストリート」。あらゆる道でスポーティに、そして快適に走れるというコンセプトが生んだマシンなのである。日常的に使えるキャラクターと、走りの楽しさがどれくらい両立できるものなのか、そのあたりをチェックしてみたいところだ。
2001年に1000ccでデビューし、2005年からは620ccを追加、2007年には1000ccモデルの排気量をアップして1100ccとし、620ccを廃止。現在のラインナップはムルティストラーダ1100、ムルティストラーダ1100Sの2モデルとなっている。今回試乗したのは、前後にオーリンズ製サスペンションをセットしたSモデル。フロントフェンダー、カムベルトカバーをカーボン製とするほか、ハンドルにテーパー断面のものをセレクトしている。混雑した街中、幹線道路からワインディング、高速道路まで、快適性と楽しさ、実用性を求めるだけでなく、所有する喜びをさらに高めてくれるモデルだ。 前後17インチの
オフロードモデル然としたスタイリングを得ながら、ホイールは前後ともに17インチ。フロントにはマルケジーニ製の6本スポーク、リヤにも同じくマルケジーニ製の5本スポークを装備。オフロードモデル+17インチホイールといえばスーパーモタードだが、ムルティストラーダは違う。そして単なるツアラーモデルとも言いにくいスポーティな装備の数々。「マルチ」な用途を求めたムルティストラーダが行き着いたのは、唯一無二のストリートスポーツという立ち位置だったのだ。
ストレートに出てくるパワーと
派手さと地味さの高バランス ムルティストラーダは、現行ドゥカティの中で異色のラインナップである。スポーツバイクメーカーとしての提案がこのモデルに凝縮していることは、乗ってみれば感じられることなのだが、多くのライダーが「ドゥカティ・ブランド」に求めるエッジの立ったシャープなフィーリングは、このマシンにはない。加えてスタイリングもユニーク。ビギナーズ・ドゥカティ、という位置づけにあるモデルでもない。ストリートスポーツ、という新しい提案を理解するドゥカティスタが乗るというのが、このモデルの正しいあり方なのかもしれない。しかしそんなカタイ話を抜きにして、触れてみれば素直さが際立つこのモデル、逆にブランドイメージにこだわらずに、さまざまなマシン遍歴を持つライダーに乗ってみてほしい。 毎日乗れて、毎日スポーツできる 毎日乗るバイクと、ライダーとの関係。ライダーに必要なのは愛車精神だとして、バイクに求められるのは、時折感じられるやさしさのようなものではないだろうか。エンジンのパワーだとかスペックを彩る数字だとか、そういうもので測れないやさしさ。ムルティストラーダに跨って、あえてスロースピードで走ってみると、そのやさしさが感じられる。早朝、会社や学校へ向かうとき、眠い目を擦りながら暖機して走り出す。そして夜、やや疲れてたどる家路にも、このムルティストラーダが癒しを与えてくれる。スポーツする気分じゃないときには、こちらに合わせてくれる感じがあるのだ。そして週末のツーリングには、平日と違う快適ルートで思いっきりスポーツできる。毎日付き合えることと、スポーツライディングを楽しめること、その両方をバイクに求めることはライダーのワガママだが、それを実に巧くバランスさせて実現してくれる。「マルチ」な楽しさと「マルチ」なやさしさ。それがムルティストラーダの最大の魅力なのだ。 Ducati MULTISTRADA 1100S
DATA-- ■エンジン=空冷4サイクルL型2気筒・2バルブデスモドロミック・1078cc |
Bros.Editorial Team バイクブロス発行各誌の編集部から、乗りたがりクンたちが結集! 写真の4人を中心に、メンバーが自在に増殖するアメーバ的チームだ。みんなで乗って遊んで、今回はかんちゃん(左上)が担当。
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