バージンバイク
キャラクター&歴史

伝統あるCBの名を冠したCB750
往年のスペンサーカラーが限定発売!

オーソドックスな鉄製の丸パイプフレームに空冷4気筒エンジンを搭載し、バーハンドルや2本のリヤショックなどを備えるベーシックモデルとして1992年に登場。「CB750」というHonda伝統のブランドを冠したネーミングを現代に引き継ぎ、シンプルかつ過不足のない装備が特徴の1台だ。成熟された車体構成と76万6500円というリーズナブルな車輌価格で根強い人気を獲得しており、大型教習車としても採用されている実力の持ち主。高性能はもちろんのこと、信頼性・耐久性も証明済みだ。

 

2007年モデルの車体色は「赤×白」や「青×白」、「黒×茶」など、かつての人気色を彷彿させるグラフィックを踏襲。なかでも今回、期間限定受注生産モデルとして登場した「CB750 スペシャルエディション」は、1982年の北米向けモデル「CB900F」に採用されたカラーの復刻色だ。同年の「AMAスーパーバイク・デイトナ100マイルレース」でフレディ・スペンサーが駆って優勝したことから、伝説的に人気がある「スペンサーカラー」を採用している。前後ホイールはブラック塗装とし、精悍なスタイリングを忠実に再現。また、燃料タンク上部と左右のサイドカバーには「CB750 Special Edition」のロゴをそれぞれ配し、特別仕様としての質感を高めた。プレミアム感漂う「Special Edition」だが、価格は3万1500円増しにとどめている。

注)AMAスーパーバイク・デイトナ100マイルレース:全米で人気のある伝統的なロードレース。
注)フレディ・スペンサー:1983年、85年のWGPチャンピオン。1980年からデイトナ100マイルレースに参戦し、82年にHonda CB900Fで優勝。

特徴

エンジンはパワフル、足まわりに不満ナシ
さすがはHondaのナナハン!

車輌詳細「ナナハン」という特別な存在に対する憧れ、そして想い、若いライダーにはその感覚はないのだろうか。思い返せば15年前、高校3年生の夏休みから挑戦し続けていた限定解除試験。その頃は「ナナハンの免許」なんて言っていたが、合格したのは高校を卒業してからで、東京・鮫洲の試験場には合計10回も通った。すでに逆輸入車などリッターマシンの人気が高騰しており、ナナハンは国内向けのスケールダウンモデルでしかなかったが、ボクはナナハンに対する憧れをずっと抱いていた。いま思えば「ナナハン=カッコイイ」、その想いのルーツは漫画からだったと思う。兄の部屋にあった「ナナハンライダー」、「バリバリ伝説」あるいは「あいつとララバイ」などの漫画の主人公らは、みんなナナハンに乗っていた。ナナハンに乗れば漫画で見た世界に生きられるような気がしたし、バイク乗りらから尊敬され、はたまた近所のオジサンやオバサンたちに暴走族扱いされずに立派なバイク乗りだと認められるような気もした。現在では時代とともに進んだ大排気量化で、国内モデルでもビッグバイクはリッタークラスが当たり前となり、あんなに大きかったナナハンも「オートバイの王様」ではなくなってしまった。ホンダ伝統のCBシリーズにおいても、フラッグシップの座はCB1300スーパーフォアに譲り、今回試乗したCB750は二番手に甘んじている。

 

とは言うものの、リッタークラスに退けを取らない堂々とした車格に、伝統的な空冷の直4エンジンを搭載し、扱いやすさやその完成したフォルム、そして熟成の車体構成でその魅力は非常に大きい。まずエンジンだが、低回転でも粘り強さがありトルクフル。教習所のあの狭いコースでも扱える出力特性なのだから言うまでもない。市街地でも走りやすい。75psというスペックを見ると非力に感じるが、体感的に不足はない。吹け上がりも鋭く、さすがはHondaの直4エンジン。スコーンと伸びていく感覚が気持ちいい。ハンドリングにクセはなく、ワインディングでもスポーティに走ることができる。上手い人が乗ったなら、かなりのペースで走れるはずだ。ボクのように市街地をメインに走り、休日にはチョット遠出といった付き合い方をする分には、これといって不満は見つからない。エンジンは十分にパワフルで、足まわりも申し分ない。これでいい、さすがはHondaのナナハン、堂々たるものだ。今回、試乗したモデルは特別仕様車「CB750スペシャルエディション」。往年のスペンサーカラーにペイントされたCB750が、なんとカッコイイことか。シルバーの車体にネイビーとブルーのストライプを燃料タンクからリヤカウルにわたって施されているのが特徴。このカラー、往年のレーサーや名車のことなんて知らない人が見ても、ただ単にカッコイイ! やっぱりHondaのナナハンは、いつの時代もいかしてます!

※限定解除試験:現在の大型二輪免許は、1997年の教習所取得制度が始まるまでは試験場での実技試験のみだった。その合格率の低さから「落とすための試験」とも呼ばれていた。

シンプルかつスタンダードな装備
奇をてらったものがないのが好印象

伝統的な空冷直列4気筒エンジンを、スチール製丸パイプフレームに搭載。車体の大きさは750クラスよりも上のリッターネイキッドに近い。黒く塗られたダブルクレードルフレームは、日常ユースや長距離ツーリングまで、幅広いシーンでの快適性を追求。低重心および最適なホイールベースで、しっとりとした乗り味のなかに、優れた運動性能を調和させている。ゆったりとしたポジションを生み出しマシンを操縦しやすいバーハンドルをはじめ、シンプルな丸型ヘッドライトや視認性の良い2眼メーター、正立フロントフォークや2本のリヤサスなど装備の内容はシンプルかつスタンダードで、奇をてらったものはないのが好印象だ。オートバイは性能やスペックだけで魅力を量れるものではない。乗る者の想いがあり、造り手のロマンがある。往年の名車である銀×青のデイトナレーサーを再現した今回のスペシャルエディション。最高速250km/h以上、最大出力140psを発揮したという空冷最強CBのカラーを踏襲した今回のCB750・スペシャルエディションには、そんな夢やロマンがじっしり詰められている。そして、空冷&キャブのCBナナハンは排ガス規制の影響から間もなく姿を消しそうだ。買うなら今のうちかもしれない!

ポイント

熟成の空冷エンジン

伝統の空冷直4エンジンは黒に塗装。クラッチ、ミッション各部は、耐久性と静粛性に優れ、エンジンユニットトータルの熟成がなされている。大容量のアルミ6段コアオイルクーラーも装備。

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ポイント

迫力の2本出しマフラー

大排気量車らしい2本出しクロームメッキ仕上げのマフラーが、力強く歯切れの良い空冷直4サウンドを奏でる。リヤショックのスプリングは、スペシャルエディションは赤、通常は黒だ。

ポイント

20Lの大容量タンク

ナナハンらしくボリューム感のあるガソリンタンクは、ツーリング時に真価を発揮する大容量20Lを確保。タンク上面には「CB750 Special Edition」のロゴが入り、プレミアム感を演出している。

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ポイント

シンプルなヘッドライト

配光性に優れる60/55Wマルチリフレクタータイプのハロゲンヘッドライトは、オーソドックスな丸型。クロームメッキケースに収められ、上質感を追求している2眼メーターは視認性に優れる。

CB750・スペシャルエディション

ライディング状況オートバイの歴史に燦然とその名を残す伝統ある名を受け継ぐCB750。このスペシャルモデルは旧くからのバイクファンにはたまらないスペンサーカラーを身にまとい限定発売中。

DATA--

■エンジン=空冷4ストロークDOHC4バルブ4気筒 747cc
■最高出力=75ps/8,500rpm ■最大トルク=64Nm/7,500rpm
■価格=¥798,000(税込)
「CB750」の詳細情報を見る(バイクブロス)

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青木 タカオ

青木 タカオ

バイク雑誌編集部員を経て、現在はフリーライター/編集者として、あらゆる二輪雑誌に携わる。16歳で中型二輪免許を取得し、18歳で限定解除。高校生の頃から日本全国を駆け回り、アメリカやタイなど海外ツーリングの経験も。