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2世代目へと正常進化した Z1000は恵まれた立場で登場したバイクだ。2002年の秋、ドイツ南部のミュンヘンで開催されたインターモトに登場したバイクに、「Z」の名前が与えられることを知ったカワサキ・ファンは、「すわ、Zの再来か」と騒然としたのだから。「Z」という記号は、カワサキのファンのみならず、全てのバイク好きにとって特別な響きを持っている。いまさら言うまでもないが、70年代はじめに量産車世界初のDOHC4気筒エンジンを搭載した「Z1(900Super Four)」や、その国内仕様として登場した「Z2(750RS)」が巻き起こした一大センセーションと、その系譜に連なるZ1000Rなどの後継モデルたちは、いまもライダーがカワサキ車に持つイメージを確たるものにしたのだから。そう、「カワサキにはオトコが乗るものだ」というアレだ。
21世紀になり、その名前が久しぶりに復活した。もちろん往時のモデルとの関連性はない。しかし、それはまさしく「Zの再来」だった。スーパースポーツ「Ninja ZX-9R」用を拡大した953ccエンジン、パフォーマンスこそ我が命と主張するような装備、それらが生み出す運動性能、さらに超攻撃的なスタイリング…。それらは、伝説の中でのみZを知る人々に、これがZだ!と宣言するにふさわしいものばかりだったからだ。その21世紀版・Zが、はやくもモデルチェンジした。新しいZ1000は、前モデルの正常進化版。パフォーマンス命の超絶ネイキッドがいかほどの進化をしているのか、果たして自分自身がそれを感じるだけのレベルにあるのか、期待と不安が入り混じるインプレッションとなった。 まるで強靭な筋肉があるような
また、この位置では、新たに追加されたサブフレームを確認することができるが、デザインの一部として処理されているので、うっかりすると見逃してしまいそうだ。ついスタイリングのことばかりに終始してしまいそうになるが、もちろん本当に刮目すべきは、その装備を含めた車体のパッケージにある。さらに中低速域のトルクが膨らんだエンジンはもちろん、ラジアルマウントされたブレーキキャリパー、インナーチューブ径41mmの極太倒立フロントフォーク、スーパースポーツ同様のユニ・トラックリアサスペンションなど、全てが高いパフォーマンスを実現するために与えられたものばかりなのだ。
本当の姿はどこに? 公道では
スタイルに惚れてもアリ、 とにかくド派手で強烈なスタイリングを持つバイク。ひとたびこの姿に惚れてしまったなら、同じクラスの他車種で納得できるとは思えない。つまり、Z1000を持つことしか選択肢はない。カッコ買い、十分にアリだ。ただし、インプレッションでも述べたように、こちらがほんの少しその気になったとたんに、バイクの方から挑んでくるようなモデルでもある。その挑戦に応じるには、腕に覚えのある上級者が乗るべきなのかも知れない。フルカウルスポーツではお決まりすぎるが、かといって絶対性能を妥協したくない、そんな人たちを満足させるだけのものは持っているはずだ。 見ても、乗っても緊張感 正直にいうと、これみよがしなスタイルを持つバイクはあまり好きじゃなかった。「羊の皮をかぶった狼」じゃないけれど、控えめな見た目なのに実はスゴイ! というほうが好みだったのに…。この虎にはグラッときてしまった。Z1000に喰われてしまったようだ。とにかく緊張感のあるバイクである。見た目にも、乗ってみても。こんなスタイルをしていながら性能はそこそこ、そんなこけおどしバイクだったとしても、可愛げがあるというものの。しかし、Z1000はどこまでも本気。たしかにダルに乗ることもできるけれど、ひとたび右手をひねったら、圧倒的なパフォーマンスに圧倒されてしまう。こんなに緊張感のあるバイクだから、毎日乗ってくれと言われたら、ちょっとご遠慮願いたい。でも、コイツとなら刺激的な週末が過ごせそうだ。かつて、カワサキのZに乗るということは、多くのバイクファンにとっての憧れだった。リッタークラスの大型バイクが珍しくなくなった現在だが、そんな時代に、この21世紀版・Zは今でもトンガリ続けている。あのころの、Zたちのように。 Z1000
DATA-- ■エンジン=水冷4ストローク並列4気筒 DOHC4パルフ953cc |
Bros.Editorial Team バイクブロス発行各誌の編集部から、乗りたがりクンたちが結集! 写真の4人を中心に、メンバーが自在に増殖するアメーバ的チームだ。みんなで乗って遊んで、今回はきんちゃん(右下)が担当。
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