バージンバイク
キャラクター&歴史

電子制御CVTのマニュアルモード搭載
新世代のビッグスクーターが登場

1990年代にはじまったビッグスクーターブームは、今や流行の域を超え1ジャンルとしてしっかりと根付いた感がある。各メーカーとも精力的にラインアップを展開しており、スズキも1998年より「スカイウェイブ」シリーズを展開している。国内メーカーでは最後発ゆえ、当初から他モデルにくらべてハイスペックな仕様なのが特徴で、前モデルであるCJ43型で大きな人気を博した。そして2005年にはフルモデルチェンジが行われDOHCエンジンと新設計フレームを採用。現行の250ccスクーターの国内モデルの中では出力的には最も高い1台となっている。今回の「スカイウェイブTYPE-M」は、現行モデルに電子制御式CVTを採用したモデルで、オートマチック走行だけでなくクルマのスポーツATモデルのように手元のボタンでシフトチェンジを可能にしている。ビッグスクーターといえばどうしても快適性重視に思われがちな中、7速マニュアルモードを搭載してきたスカイウェイブTYPE-M。EFI採用のDOHC4バルブエンジンとこの変速機構がどのような走りを生み出しているのか、そしてビッグスクーターの中でもハイレベルといわれるコンフォート性能がどれほどのものなのか、早速試してみたいと思う。

特徴

優れたパッケージングが生み出す
快適性と充実の収納力

車輌詳細「スカイウェイブ250TYPE-M」はスカイウェイブ250に電子制御CVTを搭載したモデルとなり、デザインなどについてはベースとなるスカイウェイブ250とほぼ共通のものとなる。スカイウェイブシリーズは発売当初より収納能力や乗り易さに定評のある車種で、今回試乗したTYPE-Mにもその特性はしっかりと受け継がれている。現在のスカイウェイブは、ルックスは前モデルの一灯式ヘッドライトとウインカーが連続したデザインからスポーティな印象をあたえる二灯式へと変更され、各部のリファインがおこなわれている。前回のモデルでも好評だった、地面に足を着く部分だけえぐるようにカットされたステップ部分が生み出す足着き性のよさは今回も健在。ボディの横幅によって見た目より地面が遠く感じるスクーターが多い中、余裕のあるボディサイズと良好な足着きを両立させているのはうれしいところだ。

 

また、収納の面でもあなどれない。フルフェイスが2個収納できるシート下スペースはもちろんのこと、フロントコンパートメントも余裕の大きさ。取材時に軽く買い物した際、3人分の軽食とペットボトルが収納できるほどだった。普段の生活においてこの部分の価値は高いだろう。また、上部の収納は、大きさはそれほどでもないが、蓋がスライド式になっているため手軽に使用できる。全3ヶ所をあわせた積載性は抜群で、タンデムで宿泊ツーリングとなっても余裕を持って対応できそうだ。機能の面で忘れてはならないのが、スライド式のバックレストを採用したシート。ワンタッチで前後50mmの移動が可能なバックレストは、ライダーの体格にあわせて簡単に調整が可能。タンデム面の座面も広く、一人でも二人でも快適な走行が楽しめる。快適性と収納力、どちらをとっても不足の無い完成度と言えるだろう。

ポイント

マニュアルモードを簡単操作

今回の目玉であるマニュアルモードは左側のハンドルスイッチで集中管理できる。手軽にマニュアル-オートマティックの切替が可能。また、シフトチェンジも行いやすい位置になっており操作感覚は良好だ。

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ポイント

使うほど便利なスマートキー

最近の流行といえばスマートキー。カギを持っているだけでOKという手軽さがウリだ。また、鍵穴が露出していないためいたずらや盗難にも強い。TYPE-Mでは鍵穴まわりがブルーに点灯する心憎い演出も。

ポイント

足着き性が抜群のステップ

ビッグスクーターは車体の太さのため、見た目より足着きがイマイチな場合がある。スカイウェイブはステップが一部カットされており良好。身長174cmの筆者もちろん、同行した162cmのカメラマンもバッチリだった。

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ポイント

非常にありがたい大型収納

シート下の広大なメットインスペースだけでなく、フロントコンパートメントも大容量。しかも携帯電話の充電にも活用できるDCソケットが標準で付属している。この収納力は大いに魅力的だ。

試乗インプレッション

今までにはない、操る楽しみ
快適さとスポーツの競演を満喫する

車輌詳細スカイウェイブ250TYPE-Mに跨って感じるファーストインプレッションは、見た目よりも軽く、そして低く感じること。バックレストを自分のポジションにあわせてからシートに身を任せれば、低い重心と足つきのよさから車体をおこす際にストレスを感じることはないだろう。セルを軽くプッシュしてエンジンを掛けると、押さえ気味のエキゾーストノートが響きエンジン始動。EFIの恩恵は顕著で、エンジンが完全に冷えた状態からの始動でも煩わしい手間無くスタートが可能だ。まずはスイッチをオートマチックモードに入れて走りだすと、低速域からなめらかに加速する。振動も抑えられており、静かなサウンドとあわせてクルージングは快適そのもの。サスペンションも過度なやわらかさは無く腰がある設定となっているため、ブレーキングからコーナリングまで不安なく走行可能だ。ここまではベースモデルである通常のスカイウェイブも同様。TYPE-Mが本領を発揮するのは、やはりマニュアルモードだ。

 

車輌詳細信号待ちでスイッチをマニュアルに入れて加速をはじめれば、自動で変速するオートマティックスクーターではなく、自ら変速するスポーツバイクに姿を変える。思い切り回転を上げても自動的にシフトしないため、通常のバイクと同様にタコメーターの様子をうかがいつつタイミングよく変速を重ねていくのだが、これが快感。普通のスクーターだとライダーがエキサイトする領域を迎えることなく親切にシフトしてくれるが、TYPE-Mなら思い切り高回転域まで回すことができるのだ。コーナーの進入でタイミングよくシフトを落とし、パワーある領域を保ちつつコーナリングが可能。通常の加速でもスポーツバイクに負けないエキサイトな走りを楽しむことができる。「マニュアルはちょっと苦手…」という場合でもマニュアルアシストを使えば、ピークパワーを使った走りを楽しめる仕様となっているのは嬉しい配慮だろう。正直なところ「スクーターのマニュアルだから…」と甘く見ていたが、実際に乗ればその楽しさは歴然。オートクラッチのスポーツバイク的な走りを楽しめる。

こんな方にオススメ

快適さも走りも両方欲しい
オールマイティを求める人に

スカイウェイブ250TYPE-Mをおすすめしたい人、それはやはり欲張りなライダーだろう。ビッグスクーターのような街中での使い勝手や収納性などの便利な部分はゆずれないし、かといってバイクとしての走る楽しみもあきらめたくない。そんな人なら間違いなくTYPE-Mは有力な選択肢になる。また、ツーリングやタンデムでの走行を主体とする人にもおすすめで、オートマチックで物足りない部分もマニュアルの変速でカバーできるため、二人乗車でもストレスが少なく走行可能だ。あれもしたい、これもした、というオールマイティな用途を求めるなら、これほど便利なバイクも少ないだろう。

総合評価

ビッグスクーターへの評価を変える
ライディングを楽しめる一台

個人的にはビッグスクーター言うと、どうしても「便利だけど走りは…」というイメージから敬遠しがちだったが、スカイウェイブ250TYPE-Mの試乗はそのイメージを覆すいい機会となった。取材中の立ち寄りで買ったものを手軽に収納でき、混雑る街中はスムーズなオートマチックで快適に走行、ワインディングが近づけばマニュアルに切り替えて積極的なライディングを楽しむ、と予想を超えた便利さと面白さ。スポーツバイク派を自認していたが、ビッグスクーターもありなのでは?と思ってしまうほどだ。特に荷物を載せて遠くまで、となればこの利便性は見逃せない魅力を持っているように思える。スカイウェイブ250TYPE-Mは、もしかしたらこれからの新しいビークルの可能性を示した一例なのかもしれない。バイクは絶対スポーツバイク、ビッグスクーターなんて…と思う方こそ、是非一度この面白さを体験してみて欲しい。もしかすると、貴方のスクーターへのイメージを変えてしまう、そんなモデルになるかもしれないから。

SKYWAVE 250 TYPE M

モデルイメージスポーツ性能とコンフォート感の競演。バイクを操る楽しさと快適性を楽しめる、ビッグスクーターのニュースタンダードが登場。電子制御式CVTを採用し、オートマとマニュアル操作の両方が楽しめる贅沢な機能が人気を集めている。

DATA--

■エンジン=水冷4サイクル単気筒 249cc
■最高出力=26ps/7,500rpm ■最大トルク=25N・m/6000rpm
■価格=¥693,000(税込))
「SKYWAVE 250 TYPE M」の詳細情報を見る(バイクブロス)

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Bros.Editorial Team

Bros.Editorial Team

バイクブロス発行各誌の編集部から、乗りたがりクンたちが結集! 写真の4人を中心に、メンバーが自在に増殖するアメーバ的チームだ。みんなで乗って遊んで、今回はむーやん(右上)が担当。